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足のにおいと股まわりのにおい:原因、洗い方、靴と下着の選び方、受診の目安

靴を脱いだときの足のにおいや、夏場に蒸れる股まわりのにおいは、多くの男性が人知れず気にしている悩みです。どちらも、汗や皮脂を皮膚の菌が分解することで生まれ、蒸れやすい環境で強くなります。この記事では、においの仕組み、毎日の洗い方、靴・靴下・下着の選び方、水虫やたむしとの関係、皮膚科や泌尿器科を受診する目安を、英国の公的医療機関(NHS)や日本皮膚科学会の解説をもとにまとめます。

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  • 足のにおいの正体と、汗・菌・靴の関係
  • 足の洗い方と、靴・靴下のローテーション
  • 水虫(足白癬)・股のたむしとにおいの関係、皮膚科受診の目安
  • 股まわりの蒸れ対策、下着の選び方、洗いすぎの注意

足がにおう仕組み

足の裏は汗をかきやすく、一日中靴と靴下に包まれているため、汗がこもりやすい場所です。汗そのものにはほとんどにおいがなく、皮膚にいる菌が汗の成分を分解することでにおいが生まれます。

足のにおいの成分を調べた研究では、においの主な正体はイソ吉草酸という物質で、皮膚にふだんからいる表皮ブドウ球菌が、汗に含まれるアミノ酸(ロイシン)を分解して作ることが示されています。においの強い人の足の裏からは、別の種類の菌も見つかっています(Araほか, 2006)。

NHSも、足のにおいの主な原因は汗と菌がたまることと、水虫などのカビ(真菌)の感染だとしています。暑い日、運動、一日中の立ち仕事、体重が多いこと、思春期などのホルモンの変化、一部の薬、汗が多すぎる病気(多汗症)で汗の量は増えます(NHS「Smelly feet」, 2025)。

足の洗い方と乾かし方

基本は、足を清潔にして乾いた状態に保つことです。NHSは次のケアを勧めています(NHS「Smelly feet」, 2025)。

  1. 少なくとも1日1回、足を洗う。指の間まで洗う
  2. 洗ったあとは、指の間までタオルで水気をふき取る
  3. かかとなどの硬くなった角質は、やすりでやさしく整える
  4. 足の爪は短く切り、爪のまわりも清潔にする
  5. 必要に応じて、足用のパウダーや制汗剤を使う

硬い角質や爪のまわりの汚れには菌がすみつきやすいので、「洗う」と「乾かす」をセットにすることが大切です。制汗剤の選び方や、乾いた肌に塗るコツは、別の記事で詳しく説明しています。

靴と靴下の選び方・ローテーション

足を洗っても、同じ靴に汗と菌が残っていれば、においは戻ってきます。靴は、ぬれたスポンジのようなものです。一晩では乾ききらないことがあるので、休ませる日を作りましょう。NHSの案内は次のとおりです(NHS「Smelly feet」, 2025)。

仕事用の靴を2足用意して1日おきに交互にはく、替えの靴下を持ち歩く、といった工夫が現実的です。

水虫(足白癬)とにおい

水虫は、皮膚の表面の角質を栄養にするカビ(白癬菌)による感染症です。日本皮膚科学会によると、全国の調査では、水虫が増え始める5月に5人に1人に足白癬が、10人に1人に爪白癬(爪の水虫)があったと報告されています(日本皮膚科学会「皮膚科Q&A 白癬」)。

NHSは、水虫などのカビの感染も足のにおいの原因になるとしています(NHS「Smelly feet」, 2025)。足の指の間の皮がむける、白くふやける、かゆい、足の裏がカサカサする、爪が白く濁って厚くなる、といった変化があれば、においとあわせて水虫を疑いましょう。

水虫は、見た目だけでは湿疹などとの区別が難しい病気です。塗り薬で治療しますが、日本皮膚科学会は、症状のない部分も含めて両足の指の間から足の裏全体に、最低4週間は毎日塗り続ける必要があるとしています。1週間ほどで症状が軽くなっても、角質の中に菌が残っていて、やめるとまた悪くなることが多いためです(日本皮膚科学会「皮膚科Q&A 白癬」)。

股まわりがにおう理由

股まわりも、足と同じく蒸れやすい場所です。太ももの付け根は皮膚どうしが触れ合い、下着とズボンに覆われて、汗と皮脂がこもります。

汗を出す腺には、ほぼ全身にあるエクリン腺と、わきや外陰部にあるアポクリン腺があります。アポクリン腺は思春期になると性ホルモンの影響で分泌が増え、その汗に含まれる成分が皮膚の菌に分解されて、特有のにおいになります(日本皮膚科学会「皮膚科Q&A 汗の病気」)。股まわりにわきと似たにおいを感じることがあるのは、このためと考えられます。わきのにおいは、別の記事で詳しく説明しています。

また、足の水虫の菌は、手やタオルを通して股に移ることがあります。股にできる白癬(股部白癬、いわゆるいんきんたむし)は、ほとんどが自分の足の水虫からうつったものと考えられています(日本皮膚科学会「皮膚科Q&A 白癬」)。足のケアは、股まわりのトラブルを防ぐことにもつながります。

下着の選び方と股まわりの洗い方

股まわりのにおい対策も、清潔と乾燥が基本です。NHSは、蒸れて増えやすいカビ(カンジダ)への対策として、綿の下着を選ぶこと、きつい下着を避けること、洗ったあとにしっかり乾かすことを勧めています(NHS「Thrush in men and women」)。

気をつけたいのは洗いすぎです。においを気にして石けんでゴシゴシ洗うと、皮膚が荒れ、かえって炎症を起こすことがあります。NHSは、炎症があるときは石けんやボディソープを使わず、お湯や保湿剤で洗うこと、陰部にデオドラントを使わないことを案内しています(NHS「Thrush in men and women」)。香りの強い製品でにおいを隠すより、蒸れを減らす方が近道です。男性器そのもののにおいとケアは、別の記事で詳しく説明しています。

受診の目安

足のにおいは、恥ずかしいことではなく、よくある悩みです。NHSは、自分でケアしてもよくならない場合や、においが生活に差し支えている場合は、原因の病気がないか確かめるために受診するよう勧めています(NHS「Smelly feet」, 2025)。次のような場合は、皮膚科に相談しましょう。

  • 足の指の間や足の裏の皮がむける、ふやける、かゆい、爪が濁って厚くなる
  • 股や太ももの付け根に、輪のように広がる赤い発疹があり、強くかゆい
  • 汗の量が多すぎて、靴下を替えても追いつかない

股の赤い発疹は湿疹と間違えやすく、自己判断でステロイドの塗り薬を使うと、たむしの場合はかえって悪化することがあります(日本皮膚科学会「皮膚科Q&A 白癬」)。市販薬を使う前に、一度皮膚科で調べてもらうと安心です。

陰部のにおいが急に変わった、かゆみや痛みがある、尿道から分泌物(うみ)が出る、排尿時に痛む、といった場合は、性感染症なども考えられるため、泌尿器科か皮膚科を受診しましょう。厚生労働省は、性器のただれ・かゆみや、尿道からのうみのような分泌物、排尿時の痛みなどを性感染症を疑う症状として挙げ、早めの検査を呼びかけています。保健所では、HIVの検査を無料・匿名で受けられ、ほかの性感染症の検査も一緒に受けられるところがあります(厚生労働省「性感染症検査・相談マップ」)。

最終確認日:2026年9月30日

参考にした資料