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包皮の清潔ケアと、泌尿器科を受診する目安

ふだん亀頭が皮に覆われている人にとって、手術よりもまず大切なのは、毎日の洗い方です。この記事では、成人男性が自分でできる清潔のケア、汚れ(恥垢)や炎症(亀頭包皮炎)の予防、泌尿器科を受診したほうがよい症状、受診したときの流れと費用の考え方をまとめます。

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  • 包皮の内側まで洗う、毎日の洗い方
  • 汚れと炎症(亀頭包皮炎)を防ぐコツ
  • 泌尿器科を受診する目安と、急いで受診したい症状
  • 受診したときの流れと費用の考え方

毎日の洗い方

国民生活センターの資料では、仮性包茎の多くは、おしっこのたびに包皮をめくって亀頭を出し、お風呂でもぬるま湯でよく洗うなど清潔にしていれば問題はないとされています(国民生活センター, 2016)。英国の公的医療機関(NHS)も、包皮をできるところまでやさしく引き下げて内側を洗い、洗ったあとは包皮を元に戻すよう案内しています(NHS「Tight foreskin」)。

入浴のときの手順は、次のとおりです。

  1. 包皮を、痛くないところまでやさしく引き下げる
  2. 亀頭と、亀頭の根元のくびれの部分をぬるま湯で洗い流す
  3. 石けんを使う場合は、香料の入っていないものを少量使い、よくすすぐ
  4. やわらかいタオルで押さえるように水気をふく
  5. 包皮を元の位置に戻す

包皮の内側は、長袖のシャツの袖口の内側のようなものです。外から見えなくても汗や汚れがたまりやすいので、ときどきめくって洗うことが大切です。種類によってむけない場合の考え方は、別の記事で詳しく説明しています。

洗いすぎにも注意する

清潔にしようとして、ゴシゴシこすったり、石けんで何度も洗ったりすると、かえって皮膚が荒れることがあります。泌尿器科の専門誌では、亀頭包皮炎を治すには患部を清潔に保つことが大切である一方、洗いすぎが原因になっていることもあると指摘されています(小林ほか, 2022)。

NHSも、石けんやボディソープ、コンドームなどが皮膚への刺激になることがあるとして、炎症があるときはお湯か保湿剤だけで洗うよう案内しています。香りの強い石けん、パウダー、制汗剤を陰部に使うことも避けるよう書かれています(NHS「Balanitis」, 2023;NHS「Tight foreskin」)。

汚れ(恥垢)とにおい

包皮の内側には、皮膚の垢や汗、おしっこの残りなどがまざった白っぽい汚れがたまることがあります。これを恥垢(ちこう)といいます。汚れがたまったままになると、雑菌が増えてにおいの原因になったり、炎症を起こしやすくなったりします(国民生活センター, 2016)。

におい対策としては、香りでごまかすよりも、上に書いた洗い方で汚れを落とし、よく乾かすことが基本です。下着は通気性のよいものを選び、汗をかいた日は早めに着替えましょう。

亀頭包皮炎とその予防

亀頭包皮炎は、亀頭と包皮に炎症が起き、赤く腫れて痛む病気です。済生会の解説では、包皮と亀頭の間で細菌が増えて感染すると発症し、おしっこのときの痛みや、先端からうみが出ることもあるとされています(済生会, 2021)。

成人の場合、原因はさまざまです。細菌やカビ(真菌)の感染、性感染症、皮膚の病気のほか、糖尿病にともなうものもあるとされています(小林ほか, 2022)。NHSも、洗い方が不十分なこと、カビの一種による感染、性感染症、石けんなどの刺激、糖尿病を原因として挙げています(NHS「Balanitis」, 2023)。

予防のために、ふだんから次の点を心がけましょう(NHS「Balanitis」, 2023)。

炎症を何度も繰り返す場合は、包皮を切る手術が検討されることもあります(済生会, 2021;NHS「Balanitis」, 2023)。手術の方法や費用は、別の記事で詳しく説明しています。

泌尿器科を受診する目安

受診の目安を3つに分ける受診の目安を3つに分ける毎日のケアを続ける困っている症状がないやさしく洗い、よく乾かす泌尿器科を受診赤い・腫れ・かゆみ・痛みうみ・強いにおい・出血おしっこの痛み・出にくい勃起すると突っぱって痛むケアしても治らない・繰り返すすぐ受診(救急も)むいた皮が戻らず、腫れて痛む
出典:NHS「Tight foreskin」「Balanitis」(2023)、小林・河内(2021)。性感染症が心配な場合も泌尿器科で相談できます。はずかしさから受診が遅れると、治療が大がかりになることがあります。

次のような症状があれば、泌尿器科を受診しましょう(NHS「Tight foreskin」;NHS「Balanitis」, 2023)。

  • 亀頭や包皮が赤い、腫れている、かゆい、痛む
  • 包皮の内側からうみや強いにおいのある分泌物が出る、出血する
  • おしっこのときに痛む、出にくい、勢いが弱い
  • 勃起すると皮が突っぱって痛む
  • 自分でケアしても炎症がよくならない、何度も繰り返す

性感染症が心配な場合も、泌尿器科で相談できます。

すぐに受診したい症状

むいた皮が亀頭の根元を締めつけて元に戻らなくなった状態(かんとん包茎)は、急いで対応が必要です。泌尿器科の専門誌では、待っていても改善せず、時間がたつほど元に戻す処置が難しくなると解説されています(小林・河内, 2021)。NHSも、皮が戻らない場合は救急の受診を案内しています(NHS「Tight foreskin」)。

むいた皮が戻らず、亀頭が腫れて痛む場合は、様子を見ずに泌尿器科か救急外来を受診しましょう。はずかしさから受診が遅れると、治療が大がかりになることがあります。

受診したときの流れと費用

泌尿器科では、一般的に次のような流れで診察が進みます。

  1. 受付で問診票に症状を書く
  2. 医師が症状を聞き、陰部を見て状態を確かめる
  3. 必要に応じて、患部を綿棒でぬぐう検査や尿検査、血液検査(糖尿病の確認など)を受ける
  4. 原因に合わせた塗り薬や飲み薬を処方してもらう

済生会の解説では、泌尿器科の専門医であれば、多くは見ることで診断がつくとされています(済生会, 2021)。NHSの案内でも、症状が重い場合に糖尿病の血液検査をしたり、綿棒で感染の検査をしたりすることがあると説明されています(NHS「Balanitis」, 2023)。

症状があって受診する場合、診察・検査・薬は健康保険の対象になり、窓口での支払いは多くの人で3割です。金額は検査の種類や薬によって変わるため、心配なときは受付で目安を聞いておきましょう。見た目を整える目的の手術のように、健康保険が使えない自由診療とは別の扱いになります。

最終確認日:2026年9月30日

参考にした資料